知らぬ間に
ちょっと聞いてくれるかな。
私は一人暮らしの会社員。今朝いつもどおり通勤したんだけど、電車にのってから忘れ物に気づいた。大事な書類を家においてきてしまったので、仕方なく途中の駅で下り電車に乗り換え、自宅に戻ることにした。その時点で8時半だったから、遅刻が確定している。最悪だ。
駅から家まで小走りしながら、会社に電話連絡した。当然怒られた。ぐったりしてアパートにたどり着いた。
私の部屋は2階の角部屋。外階段をのぼると、思いがけない光景に立ち止まってしまった。知らない女性が私の部屋の前に立っていた。30代のキレイな人だった。片手がドアノブにかかっている。
バッチリ目があっている。女性は軽く笑顔をみせ、まるで自分の部屋であるかのように扉をくぐり、丁寧にガチャリと閉めた。
頭の中は混乱していた。え、誰。管理人とは何のやりとりもしていない。宅急便も予定していない。いや、ごくごく自然に部屋に入っていった。変質者?事件に巻き込まれるのか。本当に私の部屋か?私の部屋だ。
腕時計をみると9時半、平日のこんな時間に家にいたことがない。私が知らないところで、いつもいる人なのか?
時計を二度見した。早く書類を回収して会社にいかなければいけない。唾を飲み込んで扉に手をかけた。
私は一人暮らしの会社員。今朝いつもどおり通勤したんだけど、電車にのってから忘れ物に気づいた。大事な書類を家においてきてしまったので、仕方なく途中の駅で下り電車に乗り換え、自宅に戻ることにした。その時点で8時半だったから、遅刻が確定している。最悪だ。
駅から家まで小走りしながら、会社に電話連絡した。当然怒られた。ぐったりしてアパートにたどり着いた。
私の部屋は2階の角部屋。外階段をのぼると、思いがけない光景に立ち止まってしまった。知らない女性が私の部屋の前に立っていた。30代のキレイな人だった。片手がドアノブにかかっている。
バッチリ目があっている。女性は軽く笑顔をみせ、まるで自分の部屋であるかのように扉をくぐり、丁寧にガチャリと閉めた。
頭の中は混乱していた。え、誰。管理人とは何のやりとりもしていない。宅急便も予定していない。いや、ごくごく自然に部屋に入っていった。変質者?事件に巻き込まれるのか。本当に私の部屋か?私の部屋だ。
腕時計をみると9時半、平日のこんな時間に家にいたことがない。私が知らないところで、いつもいる人なのか?
時計を二度見した。早く書類を回収して会社にいかなければいけない。唾を飲み込んで扉に手をかけた。