2.26.2010

火水水水金水水

刑務所の暮らしというのは、総じて面白いものではない。
囚人であれば、なおさらのこと。

よほど恐ろしい国でもない限り「拷問」を目的とした刑務所は少ないとして、囚人に求められていることは実にシンプル、だと思える。簡単、ではなく。それは何かというと、社会の目から離れたところで更生するか、また、更生しないのであればせめて社会の目から離れていることにつきる。そのいずれかを守れば、囚人だって、課せられた責任を全うしており、一定の権利を持つ立派とはいかないまでの一国民と言える。刑務所に滞在しているだけで。

保田清明は囚人として、そんな総じて面白くない生活を刑務所でおくっている。一応、罪は殺人だ。なぜ、一応という言葉が付くかというと彼は誰も殺していない。つまり、他人のあやまちで刑務所行きを命じられてしまった。残念な話だが、その一方、時の流れとは恐ろしいもので、二十年もこの暮らしをしているうちに有罪であろうが無罪か、どうでもよくなってしまった。最も、それは無罪だからこそ持てる心構えなのかもしれないが、とにかく今の氏にとっては正義とか、そういう価値観はボヤボヤしたものに過ぎない。保田はこの現実を受け止めていて、向き合うことで心を穏やかにしている。毎日、朝6時起床朝礼歯磨朝食掃除昼食休憩作業運動晩飯就寝、という一つの動作を繰り返しているようだ。

氏にも一人、友人がいる。信頼できる話し相手だ。どんな些細なことでも重大な秘密のことでも聞いてくれる。脱走しようと思っていることも、脱走した数時間後に再びバレずに刑務所にもどる作戦についても。刑務所の暮らしというのは、総じて面白いものではない。
囚人であれば、なおさらのこと。

よほど恐ろしい国でもない限り「拷問」を目的とした刑務所は少ないとして、囚人に求められていることは実にシンプル、だと思える。簡単、ではなく。それは何かというと、社会の目から離れたところで更生するか、また、更生しないのであればせめて社会の目から離れていることにつきる。そのいずれかを守れば、囚人だって、課せられた責任を全うしており、一定の権利を持つ立派とはいかないまでの一国民と言える。刑務所に滞在しているだけで。

保田清明は囚人として、そんな総じて面白くない生活を刑務所でおくっている。一応、罪は殺人だ。なぜ、一応という言葉が付くかというと彼は誰も殺していない。つまり、他人のあやまちで刑務所行きを命じられてしまった。残念な話だが、その一方、時の流れとは恐ろしいもので、二十年もこの暮らしをしているうちに有罪であろうが無罪か、どうでもよくなってしまった。最も、それは無罪だからこそ持てる心構えなのかもしれないが、とにかく今の氏にとっては正義とか、そういう価値観はボヤボヤしたものに過ぎない。保田はこの現実を受け止めていて、向き合うことで心を穏やかにしている。毎日、朝6時起床朝礼歯磨朝食掃除昼食休憩作業運動晩飯就寝、という一つの動作を繰り返しているようだ。

氏にも一人、友人がいる。信頼できる話し相手だ。どんな些細なことでも重大な秘密のことでも聞いてくれる。脱走しようと思っていることも、脱走した数時間後に再びバレずに刑務所にもどる作戦についても。

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