7.29.2009

翌翌日沼のほとりにて

やい、この、ナマズ。

何でしょう。暑いので、出来れば手短にお願いします。水面近くは、どうも、合わないというか。

何も、お前は地震が来るのを人間より早く察知できるそうではないか。

月並みですけれども。

そうなら単刀直入に言うが、つい一昨日に起きた大地震をなぜ察知できなかったのか。おかげで、私は家も家財も全て失った。私は、こういう時にそなえてお前を飼っていたというのに。

命拾いしただけでも良かったじゃあないですか。

呑気なことを言いおって。何故、私を裏切って知らせなかったんだ。

はて、裏切るも何も、私はあなたに対して何一つ借りは作ってないつもりでしたが。

私はお前を買ってきて、餌を与えていたではないか。お前からして見れば理不尽な話かも知れないが、お前は所有物であって、私はその所有者、それがこの世のれっきとした事実なのだ。

しかし、私の身がどのように売りさばかれようと、私自身には関係がないと思います。例えば、あなたが会社の株を買ったところで会社はあなたに対して配当は払わなくてはならないかも知れませんが、あなたに対して特別な恩を感じる訳でもありません。もちろん、あなたの選択に私を飢え死にさせることもいとも簡単にできますが。

何故教えてくれなかった?

言えなかったも、言わなかったももはや関係ありません。お酒でも飲みながら明日について語り合おうじゃないですか。

コメント0archive

Post a Comment

<< Home