12.14.2007

末永く別れまで

お気に入りのエンピツとか、ボールペンとかハサミとかジョウギとかホッチキスをペン立てに入れるようにしている。灰色のプラスチックでできた、これ以上地味なペン立てはないし、いつどういう経緯で僕の机にたどり着いたのかも覚えていない。かといっても、割かし古株的な位置づけである。中身は結構パンパンになりがちなので、急ぎで何かを探したり取り出したりするときは不便だ。手軽に、且つタイムリーに筆記用具がある、というペン立ての本来の役割をあまり、果たせさせてやれていない状態だ。申し訳なく思う。

好きなものを側におきたいんだろうけど、好きなものほど離れていく。当たり前のことだけども、気に入ったものこそ頻繁に使うし、うっかりペン立てに戻し忘れてしまう。結果どうなるかというと、インキの出が悪いペンとか、乾いたマーカーペンしか残らず、いつにかペン立てが半端者の墓場になってしまっている。年に一回くらいにはその崩壊状態に嫌気がさし、ええいと総入れ替えを実施する。大の男がええいと声に出してペン立て相手に言うわけではないが、その心意気だ。

少し罪悪感が残る。よくみればインキが残ってるのに出なくなったボールペンとか。なくしちゃったお気に入りのエンピツとか。一度だけ使って乾燥しちゃった修正液とか。後悔先立たずとはこういうことだろうか。使えば使うほど良くなっていくものは世の中限られているという。脳ミソ、革靴、楽器の音色。ほっとくと壊れるけど使えばある程度応えてくれるもの。ボールペン、修正液、夫婦彼氏彼女友人、健康、家他。

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