12.05.2007

思い出し笑い

都会の夜景を眺めていると、数々の建物のてっぺんにある、無数の赤いチカチカが気になります。ゆうっくり点滅するやつです。あれを長いこと眺めていると、そのリズムに合わせて、頭の中で潜水艦のソナーみたいな音が流れはじめます。ぽわーん・・・ぽわーん・・・って。

詳しくはないのですが、ヘリコプターや飛行機がビルに衝突しないための、灯台みたいなものなのでしょうか。赤い点を線でつなげると、建物の高さと、大体の形も分かるようになっていますよね。きっと、そんなところなのでしょう。私は、避けられるものならばヘリコプターや飛行機には乗らないことにしていますので、その役割の重大さについては関心が低いのかもしれません。でも、夜景を眺めている分、そこに愛があります。

夜景は不思議に動きがないもので。地面ではたくさんの人や車が慌しく動きまわっているのに、遠くから見ると大きな静物画の一部に溶け込んでしまっているように感じます。その風景の頂点で、規則正しく点滅する赤いチカチカだけが、街の混乱を代弁するかのように存在しているように思えます。そのメッセージを、言葉にして表現するならば、きっと、

「いえ、大丈夫ですから。」

自分の想像に過ぎないとはいえ、なんだかコミカルに思えてしまうのです。

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