9.26.2007

幸せを揚げたならば

コロッケが好きになった。
いや、ずーっと好きだったことに最近気づいたのだ。
コロッケが嫌いと思ったことはない。
いままで無関心だったことが悔やまれる。

きっかけは、近所の肉屋さんのコロッケだ。90円のコロッケをその場で揚げてくれるのだ。「待ち」用のパイプ椅子に腰掛けて、揚げあがるのを待つのだ。おばちゃんは、そいつをクッキング・ペーパーのパウチに包んでくれるのだ。そいつを家族と散歩しながらハフハフしながら食べるのである。サクサクホクホクしていて実に美味いのだ。ほのかに甘い香りがする。これで、オマケにコロッケが体に良いなんて話があったら、私は果たして週何枚コロッケを食べることだろう。オヤツにも、おかずにも。塩で食べたり、ソースで食べたり、そのままで食べたり。

コロッケという言葉の響きも、何とも愛らしくて大変よろしい。悪意のかけらすら感じさせない、ステキな響きだと思う。ふざけてるのか、「コロッケ」。あの小さな「ツ」はなんだ。「ッケ」なんて語尾はおそらく一生流行はしない。そんなゴーイング・マイ・ウェイな、コロッケ。仮に宇宙語で、「コロッケ」なんて言葉が存在するとしたら、それはきっとハッピーな意味を持つ言葉だと思う。「コロッケ」という響きには、やましい意味はふさわしくないと思う。幸せとか、笑いとか、クレヨンとか。スキップとか。逆に、愛とかは仰々しすぎて多分、違う。

そんな感じである。

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