6.09.2006

ジョーカー

昨日のライブでは、初めて経験したことがありました。

1曲目をはじめてから、普段なら客席が自然に静まってくれるのですが、昨夜はなかなかそうなりませんでした。部屋の後ろの方で何人か結構大声で騒いでて、ステージの近くで聴いてるお客さんが振り向くくらいでした。静かな曲をやっていたので、その騒音はかなり目立っていました。単純に腹が立ったので、ギターを弾きながら多分ステージから言ってはいけないようなことを言ってしまいました。黙っててくれないかな、って。実際発した言葉はそれより乱暴なものでしたが。

連中からはボソボソ、「なんだよ、コイツ」みたいのが聞こえましたが、残りの曲では比較的おとなしくしていました。演奏もなんなりと進みましたが、やっぱり後味が悪かった。ライブ後も、そのお客を誘ったタイバンの人から頭を下げられて、なおさら気まずかった。タイバンの人のせいでもないわけで。そして、究極的にはそのお客だって悪いことをしたわけじゃない。客は好きにしていいはずであって。でも、本音はね、別に聴いてくれてなくてもいいから、邪魔だけはしないでおくれ、だったんです。もちろん、よそのお客さんも普通に聴いてくれることに、越したことはもちろんないのだけど。

もしかして、そういうことをダイレクトに言うべきでなかったのかもしれない。少なくとも、もう少しスマートに処理できたはずだ。本来ライブハウスのあるべき姿っつうのは、多分客ありきで、黙らせたいもんだったら連中が気持ちよく黙れる状況をつくってあげるべきで。一発ギャグでもなんでもよかったはず。

今までやってきたライブではその面、逆に、すんごくお客にめぐまれていたのかもしれない。演奏が始まったら、聴いてる人も聴いてない人も静まるという、僕からすればとてもありがたい習慣。腹が立ったのは確かなんだけど、それと同時に、今まで恵まれた環境に甘んじてた自分の力のなさを痛感したわけで。久しぶりのライブだったのもあって、それだけは少し悔しい結果となりました。

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