5.16.2005

小さい音楽

京都、日帰り、友人Sの結婚式へ。いよいよ、初めて人のために書いてみた曲、「スロウダンス」のお披露目だった。今までにない緊張が私の胃袋をえぐっていた。えぐって、えぐりまくって、ステージに上がった頃には何がなんだか分からなくなっていた。90人の披露宴会場 vs ヒナミ、バンドもギターもなし。結果からすると、パフォーマーとしてはちゃぶ台ひっくり返し級の、あまりにも悲惨なステージ。何しろ声が出なかったので。自分で言うのもなんだが、俺の歌はこんなんじゃないんだってば・・・(涙)。いつもはどれだけ「ギター氏」、「ベース嬢」、「ドラム師」、「自分のギター」といった様々な「盾」に守られているかを痛感。まぁ、まだまだ自分も甘いということで、いい勉強になりました。

歌った後はしばらく放心状態で、大分凹んでいたのですが、当然披露宴は着々と進むわけで。そうだ、これは俺のライブじゃない。友人Sの晴れ舞台であって、ウジウジしているのもなんだか大人気ないと感じ、心を入れ替えて、披露宴を楽しむ。しかもステキな披露宴だった。再び、披露宴なしの我が妻にも何かしてやりたいと思わせる。次の結婚記念日に何かできないだろうか。それと、友人S、新婦M、おめでとう。先ほど渡したCDには、一応まともに歌が入ってるバージョンが入ってるよ(笑)。

大学時代の友人と久しぶりに再会し、お茶し、みんなで新幹線の最終電車に乗る。自由席の光景は嘘のようだった。20代前半の女性が、倒れた。一時意識不明、ふと意識が戻ったり。「親や車掌には言わないでくれ」、「東京の病院にいきたい」、などポツリポツリと言葉が耳に入る。向かいの列の50代のやさしそうなサラリーマンは心配そうに彼女の面倒を見る。たまたま旅行中だったのか、スニーカーと半そでの柄シャツを着た医者。最終的には意識が長い間ぶっとんだらしく、心臓マッサージまで・・・。新幹線は名古屋のひとつ前で臨時停車、運び出される。再び電車内は静まる。

一生涯の誓いをした人、自分の命を掛けて一人で新幹線に乗り込む人、赤の他人の命を必死こいて守ろうとした医者や車掌の姿にしろ、ことの重大さを目の当たりにして、自分と自分の悩みがとても小さく感じた一日でした。

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