5.12.2005

飾りだけの左手

私の右手はいつも忙しい。オナニーの話ではない。

高校から大学に渡って、おバカでデッカチな私は腕時計というものを一度も付けたことがなかった。「時間に追われる」という感覚がどうも好かんで、わざわざそんな人間小っさくなるようなことは絶対しないもんね、という子だった。腕時計を30秒に一度は見るようなサラリーマンをひっくるめて軽蔑していた。なんだかカッコ悪くてしょうがなかった。今も少なからず、時間に支配されることに対しての想いは変わっていない。

んなアホなことばかり考えていたため、私は腕時計を利き腕に付けるモノだとずっと勘違いしていた。今現在も、右手に付けたまま、時計を見る度に自分の愚かさを実感する羽目になっている。一応、会社というものに勤めるようになって、<若干>大人になったつもりな私は、時間に追われるのは時計のせいではなく、己の心構えのみだと気付き、腕時計を着用するようになった。ありきたりだが、自分の時間というものに限りがあることをより実感するようになってから、時間の重みだけでも感じていたかったということで。昔の癖が残っていてあまり見ない。その重みだけ。

モノを書くのも、箸を持つのも、実際ギターの弦をピックで鳴らすのも、質問をするとき手をあげるときも、そして時計の重みを背負うのも、ぜーんぶ右手くん。左手はあくまでもサポート、言葉通りモノを支えるだけの、脇役。ギターの弦を抑えるのも、茶碗を持つのも、メモ帳を抑えるのも。ヒマなときは、置き場所に困っちゃうこの子。唯一の重要機能として、結婚指輪を無くさないための保管所、くらいかな。

左右対称でないと気持ち悪くなる人です。右腕を掻いたら左腕も掻かないと気がすまない、というやつ。なんかよくよく考えてると・・・オェ・・・。

コメント0archive

Post a Comment

<< Home