12.29.2004

サーカス団員は命がけ

家族と後楽園で、ボリショイサーカスを見に行ってきた。休暇に入ったばかりだったので、午前11時半の公演を見ることにした。予約もしていなかったので列で待つことを覚悟していたのだが、殆ど並ばなかった。案外オフピークだったのかもしれない。

今回の来日は「動物サーカス」がメインのテーマだったそうだが、人芸もちゃんとあった。それぞれのパフォーマーは10分くらいの持ち時間で技を披露するのだが、みんな最後には大技を繰り広げる。ジャグラーのお兄さんは最後に、コロコロ転がる鉄の筒を3つくらい積んで、その上においた板に立ち、足のバランスをとりながらボーリングピンをジャグリングしようとした。それなりにドキドキしながら見ていたのだが、実はお兄さん、1回目はバランスを崩してコケてしまった。観客は息を呑む。日本人らしい反応というか、皆「どうリアクションしてやればいいんだろう」状態。拍手をしてエールを送るべきか、それともブーイングか。まぁ客はどうでもいいとして、お兄さんは苦笑いをし、手を振って、もう1回。すんなり決まった。空中ブランコでも同じような場面。最後は空中で3-4回転して向こう側のブランコの人につながる技だが、スポッと手が抜けてネットに落ちてしまった。ブランコのお兄さんもにっこりして、すばやく高台に戻り、同じ技を成功させる。

たとえが悪いかもしれないが、テニスのダブルフォルトを思いだす。1度間違えた後は「決めなければ」というプレッシャーが相当重いはずだ。ただテニスとは違って、成功を優先して2回目は甘いサーブをする訳にはいかない。並のパフォーマー根性でないことは良く分かった。あと思ったことは、この人達プロはプロだけど、それでも失敗のリスク有りの、限界の技を出していること。コケたからといって、この人たち、決して下手ではないのだ。なんたって国立なんだし。とにかくスゴイ人たちなのだ、カミサンの情報によると。頂点の人で、どこまでも自分を追い詰めてやることはスゴイなぁ。

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