12.22.2011

いちちゃんねる

島山慶太といいます。

1992年は、僕が小学6年生だった頃です。東久留米市という東京の郊外都市に住んでいて、そこの市立小学校に通っていました。

さすがに何十年もたつと、あの頃の人の顔や出来事の記憶も危うくなってきますが、妙なことに学校のさまざまな風景だけは映像として、しかも割と鮮明に覚えています。教室の窓からの校庭の眺め、保健室の行き方、校門のさみしげな一本の桜。先生の名前も覚えていないのに、この風景の何が、どのような意味を持つのか。自分に呆れてしまいます。

体育館裏の焼却炉には歴代の高学年生の落書きが沢山あります。当時は僕も怖いもの見たさでたまに見に行きましたし、卒業する前は記念に何か書いたと思います。大体の書き込みは誰々が好き、誰々死んじまえ、誰々は誰々が好き、宛もないバカ、あとはうんこやちんこやドラえもん諸々。いま思うに落書きは焼却炉にふさわしく、ちいさな小学生達にはじめて芽生えはじめた、行き場のない感情の捨て場だったのだと思います。

時々実家に戻ると、保管されている昔の作文のような物を見たりもしますが、本当は自分の残した焼却炉の落書きが何だったか知りたくなります。

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