地震の翌々日にて
こちらは無事です。連絡下さい。
無事ですか。連絡を。
心配してます。連絡ください。
無事ですか。連絡を。
心配してます。連絡ください。
テレビからしきりなく安否確認の伝言が流れます。知らない人ばかりですが、無責任ながら、その人たちがめぐり合えるといいな、と思う。理不尽な力で引き裂かれているのだから、たくさんの意味のない愛がそんな人たちに向けられることも許されていいと思う。少しの奇跡が起きたっていいじゃないか、と神がいるなら訴えたい。僕にできることは、少ない身内の安否の確認、事態を見守ることと多少の金銭、それ以外は自分がどれだけラッキーだったか新たに自覚して精一杯生きることを心がけるしかない。
同じ国に住んでることがまるで嘘のように、東京は穏やかさを既に取り戻しつつある。事実、僕はいまスタジオに来ていて、レコ発の練習の支度をしている。こんなときに音楽、こんなときだから音楽、誰かがツイッターで書いていたが、正解はないと思う。しばらくは家でおとなしくして、家族と過ごしたり非常食を補充するのも考えごとにふけるのも大正解。もちろん僕も僕なりの正解を実行しているつもり。
洒落たこと何一つ言えない。
災害地の人が一人でも多く助かりますよう。救助にいどむ人も無事でありますよう。権力者に思いやりと知恵と決断力を。死者の冥福を祈る。
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