人の金を守ること
高橋貴子と言います。今年で二十歳になります。
大学に通いながら、実家の近所のコンビニでアルバイトをしています。アルバイトは高校の頃からずっと続いています。人には根気あるねとか、真面目だと言われますが、私は特にそう思っていません。何か大きな買い物をするでもないなら計画もなく、ダラダラかせいだお金は貯まることなくダラダラ消えていく生活をしています。
そんな大金がほんの一瞬でも私の財布に留まったところで、得する者は一人もいないと思っています。嘘です。だらしないのです。
一度、コンビニの深夜シフト中に強盗にあったことがあります。そのとき店長は外出していたので、私は一人でした。相手は強盗とはいえ、自信なさげだったのか素人だったためか、怒鳴るばかりでした。私は当然怖かったですが、相手を変に刺激しないように心がけました。お金も言われた通りに渡しました。
その後、店長は私を叱りませんでした。私がもっと早く警報のボタンを押していれば、とか、レジだけじゃなくて金庫の中身と自分と店長の財布まで渡しちゃったこと、思うところは沢山あったのでしょうが。店長はしきりに私の心配をしてくれました。
いまでもこの仕事が続いてるのは、おそらく私がずぼらであるからで、それ以上も以下もないです。
学習したのは警報ボタンのありか、いつもボタンへの最短距離を意識しながら働いています。また来るなら、いつでもきやがれこのヤロウ。
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