8.11.2010

みじけぇ夏休み

日曜日、はじめて一人で山登りに行きました。東京都の奥多摩は、東京の一部とは思えないほど自然豊かなところでした。数ある山から選んだのは、鷹ノ巣山という山。標高差が高く、長めのコースが特徴です。頭の中が真っ白になるまで歩きたい、という願いは叶いましたが、いかんせん叶いすぎて死ぬかと思いました。誰かの飼い犬を熊と勘違いして逃げそうになりました。昔の廃墟が怖くて写真をとらずに逃げました。逃げは多かったですが一応山頂にはしっかりいけました。三日過ぎても階段の上り下りが足首にやたらキます。でも、不思議にもまた行きたい、と思わせるのは、山の神秘か私のマゾ心のいずれかがあるからなのでしょうか。

(単独登山は解放的でとてもすてきな体験だと思いますが、セオリーとしては二人以上で行くほうがもちろん安全です。気の合う仲間との山登りももちろん楽しいです。念のため、ご参考まで。)

まずはバスで登山口に行きましたが、山道の手前に交番がありました。「登山計画書」を提出することができます。万が一遭難したときにそなえて、予定ルートや緊急連絡先を記載しておきます。お巡りさんが声をかけてくれました。鷹ノ巣山ねぇ、長いぞー。最初の登りが急だし、水はたくさん持っていった方がいいよ。いいお巡りさんでした。

忠告通り、やっとの思いで奥多摩の街に戻ることができました。生還を報告するために、今度は街の交番に入りました。到着したのですが、と伝えると、名前と利用した登山口を聞かれました。あぁ、ヒナミさんね、と言いお巡りさんは立ち上がり、奥の部屋に向かって大声でいいました。東日原発のヒナミさん、無事下山ですよ!と。奥の部屋からでてきたのは登山口で声をかけてくれたお巡りさんでした。多分、一日のローテーションかなにかでたまたま居たのだと思います。

いやぁ、君は心配だったんだよ。小さいペットボトル一本しか持ってなかったし(実はリュックに2リットルを持っていました)。いずれにせよ、良かった良かった、という感じで迎えてくれました。

これは多分、彼らにしてみれば何の変哲もない日常のことだったのかも知れませんが、私は少し感動しました。ちょっとだけですよ。ちょっとおじさん抱きしめてやろうと一瞬思っただけです。極端かつ急な運動のあとは、疲労のためか、どうやらホロリと人に心を許してしまうようです。

途中で追い抜いたおばあちゃんが無事だったか、気になっています。

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