12.16.2008

災いの元

星谷恭吾です。
なんというか、告白したいことがあります。

私はこの一週間ほど、家ではほとんど言葉を発していません。失語症ではないと思います。会社には通ってるし、そこではそれなりの最低限の会話はできているからです。ただ、なぜか家に帰ると口がなかなか開きません。色々なことを思いついたり、それを言いかけたりするのですが、言葉が喉から口先に動く途中で必ず『ブレーキ』がかかって口が閉ざされ、そのまま言葉を飲み込んでしまう感じです。ただいま、とか、へぇとかほうとか携帯電話の定型文で入ってるような台詞は言えるのですが、会話らしい会話は出来ていません。

しかも困ったことに、あまり困っていません。

人に、迷惑をかけてるとは思えません。

元々、ペラペラしゃべるような者ではないのです。

ものを書くことはできます。現に、私は思っていることを言葉にしてつづっています。ただ、私の部屋はいまとても静かです。私一人ですから、当たり前のことですが。パソコンの機会音が聞こえます。キーボードのカチカチが聞こえます。自分の呼吸も、少し聞こえます。あとは頭の中の言葉だけです。こういうことが、あるんですね。

原因はよく分からない。さておき、分かったところで伝える手段がない。

私には一才の娘がいます。さっき、私の部屋にいました。言葉を持たない子供との会話が、むしろ充実しています。舌を鳴らすと笑ったり、足の指をくねくね動かすと足をつかまれたり、バイバイのしぐさをすると真似をしたり。だっこをされたい時は、両手でバンザイして私を見上げます。本人は喋る気マンマンです。グゥとかバァとかエヘヘとか。

かつて流行ったブッシュマンの気分。覚えていますか?
もしかしたら、とてつもなく幼稚なのかもしれない。

でもあともう少しの間、このままそっとしてほしい。

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