11.29.2005

バタフライ効果(短)

蝶々さんはアフリカのサバンナ、優雅にお散歩中。

あちらこちら、アカシアの花の止まったり、サイのお尻に留まってみたり、気まぐれな蝶々さん。蝶々さんは上機嫌。風少ないし、雨が羽ぬらす気配ないし、春のアカシアの蜜がたくさん。パタパタ~、パタパタ。サイの鼻のあたりでパタパタしてたら、サイは大きなくしゃみ。何も起きなかった。

「ごめんあそばせ、サイどん。」

「いえいえ、蝶々さん。カユカユ。」

砂ぼこり舞い上がる。人間どもまたきた。いつも派手な登場。サイどんと同じくらいの大きさの、アレ。ジープとやら。辺りは砂だらけ。運悪く、小石が蝶々さんにめがけて飛んできた。足一本やられた。グシャリ。

「ギョエー」

激痛に蝶々、もがく。サイ、びびる。

「蝶々さん、大丈夫ですか?」

「・・・んなわけねーだろ・・・」

メラメラ怒る蝶々さん。
蝶々さん、サイどんの耳元でささやく。

「やれ。」

一人、帰らぬ者。

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