11.05.2005

小さな問題

今朝起きると、私はとても小さくなっていた。
身長はおよそ1ミリだったと思う。

苦しい苦しいと思って、目が覚めたら、私は水色の布に埋もれていた。枕カバーのシワにはまっていたのだ。とても、重かった。なんとか布をかき分けて、水面に這い上がった。ベッドを見渡した。北極は写真でしか見たことがないが、枕の頂上から見渡す、巨大なクレバスだらけのベッドは北極を思わせた。

おい、今日、仕事、どうすんだ。なんて考えてる場合でないのだが、この時間帯はいつも、出勤の準備を考えている。習慣というものは恐ろしい。いや、のんきなのか。1ミリであろうとそれはある意味変わっていなかった。その後から、次々と不安やパニックが襲ってきたのは確かなんだが。

何故こうなったのだろう。いや、何故こうなったかが分からないから、当然治す方法なんて分かるわけがない。じゃあ、何もしなくてじっとしていれば元の大きさに戻れるのか。それは数分後なのか、数時間後なのか、それとも数日後?このまま僕は死んでしまうのか。悪い夢なんだろうか。携帯電話は隣の部屋にあるから、助けを呼ぶこともできない。いや、この大きさでは携帯電話のボタンを押すこともできないか・・・。

ただ、ベッドの端にたどり着いたころには、巨大な窓はすっかり夕暮れだった。
ベッドの端からまっさかさまの地面があまりにも恐ろしくて見れなかった。

くたびれたので、何も解決できないまま、私は再び眠ることにした。

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