11.22.2005

握手の距離を保つ

先週末、海外から兄が遊びにきた。
あったのが実に6年ぶりだったそうな。
ヤツは恐らく、高校以来帰国していない。
ヤツは立派なヒゲをはやしていた。
一段と日本語が下手になっていた。
そして、気付けばヤツはアメリカ国民になっていた。
医者になっていた。元気だったのでなにより。

相変わらずというか、終始ストイックなやりとりだった。
ほー、であるとか、うん、であるとか。へぇ、とか。
難しい話もいろいろ、お医者さんて大変なのね。結構。
6年分の人生相談をする意味もなく、互いの状況を話すのみ。
生命反応を確認しあう。最低限、「大丈夫なのか?」の程度。
それしかできない。そういう関係。
別に不自然でもない。

東京を案内してくれと一言で頼まれても、簡単でない。つまらんことを言うが、東京も香港もニュウヨウクもロンドンも似ているっちゃあ似ている。大都会に行けばどこも、所詮スターバックスが栄える環境となっている。全てが違う、うゎぁ、じゃなくて、逆に違いだとか、キラキラした何かを探すのに一苦労する。別に観光しにきたわけでないかもしれないが、なんとなく。幼い頃の面影があるモノを見せてやりたかった。昭和というやつ。大都会そのまんまではシャクにさわるので。出来る限りディープな下町中心に案内した。タイヤキ屋さんとか、狭すぎる飲食店とか。ルノアールとか。駄菓子屋とか。錦糸町とか。終いには、銀座に連れてってくれと頼まれた(爆)。お土産はやはり必須らしい。そこばかりヤツもまだまだジャパニーズなのかもしれない。ネタ切れすると、オマケでお台場に連れて行った。イヤミのように空がアホのようにデカかった。

永遠と続くショッピングセンターを見渡す兄は言う。

「いやぁ、やっぱり、この国は資本主義を受け入れたのね。」

ええ。そうなんです。

ヨメに聞かれる。

「再開したときは抱き合ったりしたの?」

んなバカな(笑)。

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