下町商店街の稲妻
私の名は「赤い弾丸マスク・レンジャ」。
スーパーヒーローだ。
めさ強い。
東京は江東区に住んでいる。なぜ江東区かというと、スーパーヒーローが住んでいなさそうな、地味な町だからである。住まいが怪人にバレると何かと厄介なのだ。だったら埼玉とかディズニーランドに住んだ方が良いという説もあるが、そこまで郊外に行くと都内から遠すぎるのだ。返って不便なのである。スーパーヒーローは現場に「居て」ナンボの仕事である。移動距離と手段にはいつも神経を使うのだ。分かるか。
私のマシンを紹介しよう。マシンに乗ることによって私は赤い弾丸マスク・レンジャに変身できるのだ。二輪車だ。ギアは一つだけである。足の力の入れ加減のみでスピードが変わる、優れたギア・システムだ。前にカゴのようなものがあるが、今は何も積んでいない。時にはレーダー探知機を、昨日はレンジャ波動ビーム装置を積んでいた。ちなみに前タイヤに便利なライトも装着してる。
そして今日もパトロールに行ってきたぞ。行き先は御茶ノ水だ。往復1時間のパトロール路、15分だけギター屋さんによって帰ってきてやった。すばらしいギターとの出会いもあったが、金が足りない。次回まで待っておれ。そのうち、あのギターを必ず悪の手先から救出してやる。
悪者もバッタバッタ倒してきた。どうやって倒すのかって。マシンで追い越すのだ。追い越してやると悪者のプライドがずたずたになる。少しでも「やられた!」と思わせれば赤い弾丸マスク・レンジャの勝ちだ。大手町を100キロで走りぬいた。土曜日の夕方の紺色の悪者は油断している。ただし、赤い弾丸マスク・レンジャはマナー違反だけは絶対しない。黙って後ろから攻めるのは卑怯なので、あくまでもレンジャ・ベルを鳴らしてから必殺技「レンジャ追い越し」を繰り出す。
急な坂でも、
夕立が降ってきても、
赤い弾丸マスク・レンジャはとまらないし、
立ちこぎも絶対しない。
とう!
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めっちゃママチャリやん...
こらこら
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