12.05.2006

予期せぬ事態

「サンタさんに何をお願いする?」

「サンタさんいらない。」

「なんでなの?おもちゃいらないの?」

「おじいちゃんにおもちゃ買ってもらうの。」

男の子は親を驚かせた。実利的といえば実利的だ。
数日経つと、案の定サンタからのクレームの電話が自宅に来る。

「こまるんだよね。正直いって。」

「ええ、すいません。おじいちゃんが息子に会うのがなにも久しぶりだったものだから、ついついおもちゃを買ってもらっちゃって・・・。」

「それはもういいんだけどさぁ、どうやって責任とってくれるのさ。これじゃ今年はお宅には行けないね。それでもいいの?このナントカレンジャーのおもちゃどうすんのよ。もう作っちゃったし。困るんだよなぁ・・・。」

「いやいや。ちゃんと言い聞かせておきますので。」

「頼むよ。本当にもう。」

電話を切ると、妻と目が合う。最近サンタさん、態度変わったわよね。去年も対応は微妙だったし、今年はヘソ曲げないといいんだけど・・・。でも・・・。サンタさんの付加価値、正直、最近・・・微妙よね。ああ、俺もそう思ってた。あ、しっ、聞こえるんだから静かにしないと。職業病よね。奥さんとうまく行ってないのかしら。

さすがに500年もやってれば、誰だってそうなるわよ。
そうだな。
じいさんもじいさんで、知ってなかったわけないんだけどなぁ・・・。
今後は気をつけてもらわないと。

今年のおフセ、どうしましょうか。
明日、お隣がどうしてるか聞いておくよ。

今年は甘酒でも出しておこうか。
そうね。
そうだな。

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