2.02.2005

きらきらと騒音

秋の終盤だっただろうか。飛行機のキャビンの空気はよどんでいて、暑い。苦い味が呼吸を詰まらせる。楕円の窓から都会の明かりがやっと見えてきた。まだまだ出張慣れしてるわけでもなく、おまけに新しい革靴を履いていたため足が痛い。21時過ぎの到着となると、リムジンバスの最終便も、成田エクスプレスももうないだろう。これは、まいった。

飛行機の高度が下がり始め、毎度おなじみの痛みが脳の中から突き刺さり、聴覚が曇る。今日はいつもより耐えがたい。気を紛らわせるためにまた窓の外を見たわけなのだが、狭い視野を多くのきらきらが埋め尽くしていた。空港の駐車場、滑走路の明かり、車。外の空気が澄んでいたためか、ひとつひとつ、明りの中心から小さく光っている。昼間の日差を蓄えていた地面からの熱気でまばたきしていた。

景色にとらわれるまもなく、飛行機のタイヤが地面を噛む。がががというよりはごごご。足元がひどく揺れる。翼のフラップも悲鳴を上げている。経験する度に思うが、ありったけの力で止まろうとする飛行機の惨めな姿は、空中での優雅な姿とはあまりにも対照的だ。

飛行機を降り、だだっ広いターミナルを抜け、地下の駅にたどり着く。

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Blogger cayske

一日に二人もコメントを残してくれるなんて、びっくり。よほど心配だったのか、単にそれムカツクからやめろ的発言(不評?)だったんだか(笑)。

ええ、ちょっとかっこつけて見ました。出来はさておいて、仕事での「プレゼン語」にちょっとうんざりしてしていたので気晴らしに。脳みその違う部分使いたかったというか。前から風景モノに興味があったので。とかいいながらこの分野はもうネタ切れだったりして。えへへ。

9:58 am  

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