僕の友人
升本輝明、27才男、会社員。バツ2寸前、借金はクレジットとアコム合わせて200万円強。仕事の評価は普通、性格は明るく人懐っこい、多趣味。その他、女性経験豊富(自称)、高IQ(自称)、絶対音感(自称)、人見知り(自称)。
彼とは大学時代に仲良くなった。私はリアルに無口で人見知りする方なので、会話をグイグイ進めてくれる升本と相性がよかった。一緒にいることで、私なりに浅いながらもまともな人間関係が成立してるように思えて、楽だった。彼にとって私も都合のいい話し相手だったと思う。一緒に合コンにいったり、渋谷をぶらついたり、互いに自転車を買ってツーリングにもいった。
社会人になっても仲良くしている。升本は生命保険の営業マンになり、私は大手メーカーの総務部。数ヶ月に一度は飲みにいっている。
「章司くん(私)、僕は結婚します!」
「はいはい」
「いやまじて。相手がいるんですよ」
「どんな子?」
「合コンで仲良くなっちゃったんだけどさ、そっちからラインしてきていい感じになったんよ。まじで愛されてる」
「ちょ、出来?」
「出来てないよ。純愛、純愛。今週末ディズニー」
写真のポーズを決めるかのよう、升本はニヤニヤしながら両手でピースサインをする。
いつもこんな調子で、事実と妄想がごちゃごちゃだ。来月になれば話が綺麗さっぱり無くなってる気もするので、私も深く踏み込まないようにする。
「へー頑張って」
「さては章司くん、私を疑ってるね?」
「うん」
「ひどくね」
大げさに肩をしぼめて落ち込んだフリをする。
「俺ね、実は結構ケッコンに向いてると思うの」
「うーん、わかった」
「子供好きだし」
「ほう」
「家事できないけどな」
「うむ」
「すみませんー、ハイボールもう一つ」
「僕はウーロン茶ホットでー」
彼とは大学時代に仲良くなった。私はリアルに無口で人見知りする方なので、会話をグイグイ進めてくれる升本と相性がよかった。一緒にいることで、私なりに浅いながらもまともな人間関係が成立してるように思えて、楽だった。彼にとって私も都合のいい話し相手だったと思う。一緒に合コンにいったり、渋谷をぶらついたり、互いに自転車を買ってツーリングにもいった。
社会人になっても仲良くしている。升本は生命保険の営業マンになり、私は大手メーカーの総務部。数ヶ月に一度は飲みにいっている。
「章司くん(私)、僕は結婚します!」
「はいはい」
「いやまじて。相手がいるんですよ」
「どんな子?」
「合コンで仲良くなっちゃったんだけどさ、そっちからラインしてきていい感じになったんよ。まじで愛されてる」
「ちょ、出来?」
「出来てないよ。純愛、純愛。今週末ディズニー」
写真のポーズを決めるかのよう、升本はニヤニヤしながら両手でピースサインをする。
いつもこんな調子で、事実と妄想がごちゃごちゃだ。来月になれば話が綺麗さっぱり無くなってる気もするので、私も深く踏み込まないようにする。
「へー頑張って」
「さては章司くん、私を疑ってるね?」
「うん」
「ひどくね」
大げさに肩をしぼめて落ち込んだフリをする。
「俺ね、実は結構ケッコンに向いてると思うの」
「うーん、わかった」
「子供好きだし」
「ほう」
「家事できないけどな」
「うむ」
「すみませんー、ハイボールもう一つ」
「僕はウーロン茶ホットでー」
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